ThinkPad x200sでWiFi/WWAN/Wimaxを使い分け

筆者のThinkPad x200sは購入してからこんな風にカスタマイズしてきました。
・HDD→SSDに換装
WiFiIntel WiFi Link5300(WiFiオンリー)→Intel Wimax/WiFi Link 5150(Wimax+WiFコンボ)に換装
LCDベゼルのLEDインジケーターをWWANアイコン付に変更→国内モデルのx200sでは、
WiFiBlueToothのインジケーターしかない。
WWAN使うためにはインジケーター部分(ステッカーになっている)をWWANアイコン付の物に変えたかった。
相当苦労してeBayでゲット。出品が1件しか見あたらなかった(本来単体販売してないはず)


ただ、ベゼルに隠れてるインジケーターのLED部分にはどうもWWAN用のLEDがなさそうな予感。
貼り替えてもムダだった?


最後にまとめとして、表題の使い分けを日本で実現するためのメモ。


[Wimax]
…外付けモジュールとmini PCI-express接続のカードを内蔵する2パターン。
外付けのものを使えば簡単だが、出っ張りや受信感度では内蔵カードに軍配が上がる。
ただスピード自体は外付けの方が速い。(内蔵の場合、最大でも下り13Mbps/秒となり遅い)


[内蔵カードの種類]
Wimaxの内蔵カードはIntelからWimax/WiFi Link 5150と5350が出ている。
5150はWiFi802.11n対応と非対応があり、さらにハーフハイトとフルハイトに分かれる。
5350はフルハイトのみ。Wimax+802.11n(最大450Mbps/秒)と高速。
ただ日本では対応する親機がない。


[汎用カードと専用カード]
上記のすべてのカードにおいて、汎用とThinkPad用というのが存在する。
ThinkPadBios上にテーブルがあり、使用できるカードのリストが書かれている。
テーブルに載っていないカードが刺さっていると、起動時にエラーを吐いて
起動しないようになっている。
回避方法はいくつかあるが、通常であればThinkPad用のモジュールを探さなければならない。
回避方法についてはここでは記載しません。


なお基本的には、その機種の保守マニュアルに載っているFRU(パーツナンバー)で
あれば大丈夫だが、場合によってはBIOSのアップデートが必要な物もある。


[専用カードについて]
5150,5350共にThinkPad用のカードが設定されている。
カード毎のFRUは次の通り。
5150(n非対応、フルサイズ)→43Y6539
5150(n対応、フルサイズ)→60Y3197
5150(n対応、ハーフサイズ,ThinkPad T400s用)→43Y6515
5350→42T0965,43Y6533
ものによってはFRUが複数あるが、これはリビジョンの違いだと思われる。
機種ごとの保守マニュアルを見ると、マニュアルのリビジョンによってFRUが変わっている場合がある。


[購入経路]
一番の難関。以下のどれかを選択することとなる。
IBM部品販売…ThinkPadのヘビーユーザーならおなじみ。しかし何でも在庫があるわけでは
なく、値段も高い。基本的には日本で使用できる部品しか手に入らないはず。
どうしても欲しい人向け。


・海外の部品販売業者
FRUで検索しているとよく引っかかる。いくつかあるが元は同じ業者なのか?
使ったことはないので不明だが値段が高いし、日本に発送してくれるのかは不明。


ヤフオク
時々、Wimaxカードが出品されている。
敷居は低いが数は少ない。


・eBay
今のところ、運が良ければ一番安上がりな方法。
チャンスは多いがニセモノ(詳細は後述)も多い。
ホンモノに巡り会うのは今では結構大変。


・ES(エンジニアリングサンプル)とニセモノ
ヤフオクでもeBayでも、エンジニアリングサンプルやニセモノが出回っている。

(エンジニアリングサンプル)
いわゆる市販前のテスト用途で作られたもの。試作品。
(ニセモノ)
まるっきりニセモノ、というよりはエンジニアリングサンプルをベースとして
シールを貼り替えたりエンジニアリングサンプルの記述を消した物がある。
ニセモノの特徴はこのブログにも記載しています。

どちらにしても、WiFiは使えるがWimaxは使用できない。何をしても無理。
これは簡単に言うと、Wimaxは動作原理上機器とプロバイダ(日本であればUQ Wimax)の間で
デジタル証明書を使った認証を通信の最初に行うのだが、エンジニアリングサンプルの機器が
持っている証明書がUQ側の認証を通らないためである。

詳しい内容については↓の方のブログ記事に記載がある。実に詳しく書かれています。
http://hwhack.blogspot.com/2009/05/uq-wimaxud01ss-3.html


で、こういったゴミを掴まされない為には、オークションの写真や出品者の履歴から
[出品物が本物か][過去に+評価があるか]等を慎重にチェックしてやる必要があるが
ここまでやっても[写真はホンモノ、実物はニセモノ]など平気でやる奴もいるので
ある程度は運も関わってくる気がする。


[運よく購入できた場合]
・既存の無線LANカードがある場合はそちらと差し替え。
ThinkPad x200、200sの場合、フルサイズのmini PCI-eスロットは2つあるが奥はWWANカード用。
そっちに差しても、デバイスは認識するがWiFiWimaxもできません。これはハードウェア的な仕様となります。
なお、WWANカード側に差した無線LANカードは無線のハードウェアスイッチに反応しないので注意。
・アンテナはそのまま流用可。
・ドライバはWiFiWimax用があるので両方適用すること。


[WWAN]
日本で普通に入手できるのは、KDDIのモジュールしかない。しかも本体購入時のみ。
しかし、海外ではGPS機能付きの3Gモジュールがカスタマイズで設定できるところもある。
仕様的にはドコモとソフトバンクのSIMが使用できるようで、実際日本で使用されている方もいらっしゃるようです。


11/24追記:日本でも少し前から、KDDIのモジュールが選べなくなっていた。
まあ当然の流れな気がしますが…


[カードの詳細]
EriccsonのF3507Gというカード。GPS機能付き。
仕向地別にFRUがあり、米国向けは 43Y6477、日本など他国向けには 43Y6513 が設定されている。
どちらでも動作自体に問題はない。

これについても、WiFiカードと同じようにThinkPad専用品でないといけないようだ。


[購入経路]
IBM部品センター…在庫はあるようで値段は \26,000-位と聞いた覚えがある。
よくよく調べてみると、このカードは日本でもきちんと認可されているようだ。
なら本体カスタマイズの選択肢に入れろと思うが…


ヤフオク、eBay
Wimaxカードよりも手に入れやすい。しかもニセモノも少ないはず。
ヤフオクだと即決で \15,000- くらい、eBayなら $99〜$110が相場。


[アンテナ]
x200の場合、モデルによってはすでにアンテナが内蔵されている物もあるので
その場合はラッキー。ない場合、アンテナ(純正でも、安価で売ってる社外品でもいいでないとGPSが使えないかも)を
LCD側を分解して取り付けし、アンテナのケーブルを引き回す必要あり。
x200なら以下ページで取り組まれている方がいらっしゃるようです。
http://n700z0.blog.ocn.ne.jp/thinkpad/2009/09/wwan_64d9.html

x200Sの場合、LEDバックライト液晶モデルだとx200より骨が折れる。
本来ならアンテナは最大4本まで入るが、筆者の個体は3本しかなかった。
しかも普通の液晶よりアンテナの搭載スペースがせまい。分解も大変。
筆者の場合、社外品のアンテナを空いてるスペースに無理矢理貼り付けはしたが
ケーブルのルーティングが大変で、むりやり入れたけどキーボードが収まりにくくなったり大変でした。
写真は今度WWANカード入れるときにでも掲載します。


[ドライバ]
アメリカのLenovoからダウンロード可能。接続時はThinkVantage Access Connectionsが必要?


続きはWWANカードが来てからと言うことで。